東北電力ねぶた愛好会
鬼五郎・幡五郎 鬼面太鼓に祈る[おにごろう・はたごろう きめんたいこにいのる]
作: 立田龍宝


平安時代、早稲川[わせがわ]の里に、里の長である鬼五郎[おにごろう]と、弟の幡五郎[はたごろう]の兄弟が住んでいた。
二人は力を合わせ、先祖から受け継がれてきたふるさとの田畑を守り、豊かにしようと、人々の先頭に立って働いていた。
この頃、蝦夷討伐がはじまり、陸奥の反乱などを鎮めて安定を取り戻そうとした政府軍を率いる坂上田村麻呂[さかのうえたむらまろ]が、この地にも攻め入ってきた。
これに激しく立ち向かったのが、阿武隈山系[あぶくまさんけい]で力をふるっていた大多鬼丸[おおたきまる]である。
大多鬼丸の部下であった鬼五郎は、すぐれた武術を発揮して、政府軍を迎え撃ちした。
激しく長い戦いの中で力をふるっていた大多鬼丸軍は、やがて負けを覚悟するようになり、仙台平まで追い込まれた。
「お前は生き伸びて立派に守ってくれ。わしは死んでも、鬼となってこの地を見守る。」と、鬼五郎は弟に言い残し、亡くなった。
愛するふるさとのため、勇敢に戦いぬいた鬼五郎と、兄の残した気持ちを受け継いで、豊かな早稲川の里づくりに励んだ弟の幡五郎であった。
ふるさとを愛した兄弟の想いは、今も人々の心の中に生き続けている。
ふるさとの文化、ふるさとの祭を継承し、2025年の東北電力ねぶた愛好会 出陣である。